15. 祝福を奪ったヤコブ

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Bible Story 15

タイトル:祝福を奪ったヤコブ
聖書箇所:創世記27章1節-46節

イサクがヤコブを祝福し終わり、ヤコブが父イサクの前から出て行かないうちに、兄のエサウが猟から帰って来た。

創世記27章30節

The Story

イサクは年をとり、視力が衰えて目が見えなくなってきました。ある日、長男のエサウを呼んで、こう話しました。「私は年をとって、いつ死ぬかわからない。今、私のために獲物をしとめて来て、美味しい料理を作ってくれないか。私は死ぬ前に、お前に祝福を授けたいのだ。」

ethnic curry

この話を聞いていたリベカは、急いでヤコブのところへ行きました。「お父さんがエサウに祝福を授けようとしています。今、エサウのふりをして料理を持って行けば、祝福を受けることができるでしょう。」リベカの母親としての愛情は偏っていて、エサウよりもヤコブを愛していたのです。

こうして、エサウが獲物をしとめに出かけている間に、リベカは美味しい料理を作りました。そして、エサウの毛むくじゃらの腕を真似て、ヤコブの腕に子ヤギの毛皮をかぶせました。こうして、エサウに変装したヤコブは、リベカが作った料理を持って、父イサクのもとへ行きました。

目がかすんで、よく見えなかったイサクは、子ヤギの皮をかぶったヤコブの腕を触り、すっかり騙されました。エサウだと思い込み、ヤコブに口づけをして祝福を授けてしまいました。

a broken cookie with the word love on it

イサクがヤコブに祝福を授け終えたとき、エサウが獲物をしとめて帰ってきました。彼もまた、美味しい料理を作り、イサクのもとに行きました。イサクはその時、さっき来たのがヤコブだったことに気が付きました。一度授けた祝福を取り消すことはできません。こうして、エサウはヤコブに祝福を横取りされてしまったのでした。

エサウはヤコブを殺したいと思うほど憎みました。身の危険を感じたヤコブは、家を飛び出し、母リベカの兄ラバンのもとを訪れました。

The Lesson

Point:偏った愛は家庭を壊す

young mother hugging a baby

イサクとリベカは、神によって結ばれた完璧なカップルで、ふたりの結婚は、素晴らしいスタートを切った。けれども、ふたりが築いた家庭に、リベカはえこひいきを持ち込み、家族に弊害を引き起こしてしまった。片方の子どもに対するえこひいきによってもたらされた分裂は破壊的なものである。リベカは多くの長所を持つ美しい女性だった。聡明で、礼儀正しく、敏速な思考ができ、意志の強い女性だった。ところが、末っ子に対する彼女の偏った愛は、夫を裏切り、欺く女性へと自分自身を変化させてしまった(「聖書の女性50人」ユニス・F・プリディ著 pp.60-62参照)。

ヤコブは兄エサウを騙して長子の権利と祝福を奪った後、逃げた先は、母リベカの兄ラバンが住むハランの地だった。ヤコブが住んでいたベエル・シェバからハランまでは725㎞ほどだったと考えられる(「バイブルワールド 地図でめぐる聖書」ニック・ペイジ著pp.18-19参照)。

By Grace「幸せを築くもの」

looking out a white window sill with plants

私が小学校5年生のときの1年間だけ、当時私が通っていた教会の牧会をしていた牧師夫妻がいました。私が北海道に引っ越してきたばかりで心細かったときに、その牧師夫妻がよく家に招いて下さいました。

autumn leaves and blanket, book and hot cocoa

夫妻には、女の子が2人いたのですが、家族4人の中に私も加えて下さって、よく一緒に過ごしました。クッキーを焼いたり、リースを作ったり。とても古い家で寒かったのですが、キャンドルを灯しながら、みんなでブランケットにくるまって、マシュマロ入りのホットココアを飲んだときの温かさは、今も心に残る大切な記憶です。

古くて汚いものも、アンティーク風にお洒落に見せる、センスのある牧師夫人は、教会も家庭も居心地よく整え、温かく人を迎える、私の憧れの女の人でした。新品のものは何も買えなくても、幸せは感じられるのだということ、心に感じる温かさは、”目に見えない何か”でできているのだということを教えられました。

wreath and welcome sign on door

“目に見えない何か“で、人の心に温かくすることができる女性は、家庭にも安らげる空間を作り、家族みんなを幸せにします。神様は、自分に与えられている状況、時間、力を注いで、家庭を築き上げる女性を、「知恵ある女」と表現しています。

リベカは、神様から優れたものを与えられていました。幸せな結婚をして良い夫を与えられ、富も豊かでしたし、リベカ自身、才能の豊かな女性でした。けれども、彼女の偏った愛は、家庭を壊してしまいました。家庭を幸せにする、”目に見えない何か”が、彼女の築いた家庭にはありませんでした。その代わり、そこにはいつも、えこひいきによる競争心があました。リベカが築き上げた家庭は、心許し合って憩える空間ではありませんでした。結局リベカは、偏った愛によって愚かなことをして、自分の手で家庭を壊してしまったのです。

“目に見えない何か”は、お互いに受け入れ合い、穏やかで平和です。慰めと励ましがあり、喜びに満ちています。正しさがいつもあり、悪い思いの全くないものです。そのような、“神様の愛”によって、築き上げられた家庭は、家族みんなの心を温かくし、幸せにするのだと思います。

Application:神様の愛によって、家庭を築き上げることができますように。

知恵のある女は自分の家を建て、愚かな女は自分の手でこれをこわす。

箴言14章1節
man walking through the desert with a camel, under a blue sky

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