12. アブラハムの試練

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Bible Story 12

タイトル:アブラハムの試練
聖書箇所:創世記22章1節-19節

あなたの子、あなたの愛しているひとり子イサクを連れて、モリヤの地に行きなさい。そしてわたしがあなたに示す一つの山の上で、全焼のいけにえとしてイサクをわたしにささげなさい。

創世記22章2節

The Story

sun rise over mountain range

ある日、神様はアブラハムに語り掛けました。「アブラハムよ。イサクを連れて、モリヤの山へ行きなさい。そして、全焼のいけにえとしてイサクをわたしにささげなさい。」イサクは、アブラハムにとって希望そのものでした。神様ご自身が約束され、25年もの長い間待ち望んで、ようやく与えられた大切な息子です。それなのに突然、ささげるようにとは一体どういうことだろうか。このイサクから、多くの子孫が繁栄していくと約束されたではないか…!?

アブラハムは、神様の考えをすべて理解したわけではありませんでしたが、神様に絶対的な信頼を寄せていました。「神は必ず約束を守られる…!全能の神は、きっとイサクを返して下さる…!」アブラハムは翌朝早く、イサクを連れて出発しました。火とナイフを持ち、全焼のいけにえのためのたきぎはイサクに背負わせ、モリヤの山に向かって進んで行きました。

arms stretched to the light

3日かけて、ふたりはようやく神様が示された場所に到着しました。アブラハムは祭壇を築き、たきぎを並べ、イサクを縛ってその上に置きました。イサクは抵抗しませんでした。アブラハムが思い切ってナイフを振り下ろそうとしたその瞬間、天使がアブラハムを止めました。「アブラハム、その子に何もしてはいけません。わたしは、あなたが神を恐れていることがわかりました。自分のひとり子さえ惜しまずささげたのですから。」

アブラハムが目を上げて見ると、角をやぶにひっかけている一頭の雄羊がいました。アブラハムはその雄羊を、自分の子イサクの代わりに、全焼のいけにえとして捧げました。神様は、アブラハムの子孫の繁栄と祝福を、改めて約束されました。

The Lesson

Point: 神様は豊かな実りを期待して刈り込みをされる

young boy by a lake

イサクは約束の子であった。アブラハムと無数の子孫とをつなぐ重要な鎖であると、繰り返し強調されてきた。ところが、アブラハムは、このイサクの命を犠牲にするようにと命じられた。もしイサクに子どもがいたとしたら、将来の子孫へとバトンを渡すことは可能であるため、イサクをささげる困難はここまで大きくはなかっただろう。まだ子どものいないイサクが死んで、しかも彼を通して星や砂のように無数の子孫が出るという約束は、どのようにして実現するのだろうか。しかし、アブラハムの心には神への信頼が満ちていた。「彼は、神が死人の中から人をよみがえらせる力がある、と信じていたのである。」(へブル11章9節)こうしてアブラハムは神に従った(信仰の高嶺をめざしてーアブラハムの生涯からー/F・Bマイアー著/p.266-267参照)。

神は、人の手によって流された人間の血を要求することは絶対にない。また、私たちを欺いたり失望に終わらせたりされることも絶対にない。イサクの犠牲はキリストの死を予表するものであった。一人の父が一人の子をささげる。それは、モリヤの山で、2000年後に神のひとり子がささげられたのと、全く同じ場所であった(聖書ハンドブック/ヘンリーHハーレイ著/p.99引用)。

By Grace「神様の刈り込み」

field under the blue sky

私がまだ小さい頃、12歳離れた兄は、進学のために家を離れ、寮生活を始めました。兄が長期休暇で帰省したとき、私はとても嬉しくて、休暇が明けたらまた行ってしまうことなど知らずに、一緒に過ごせる時間を満喫しました。ぬいぐるみを買ってもらったり、壊れたオルゴールのねじを直してもらったり、最近練習を始めた「字のようなもの」を披露したり。

little girl at a desk writing on some paper

けれども、楽しい休暇が終わり、日常に戻る日がやって来ました。それは、私には突然の出来事でした。このままずっと続くと思っていた時間が、急にプツっと音をたてて途切れたのです。「また帰ってくるよ」と頭を撫でられ、お別れだと気がつき泣きました。何かがぎゅっと心を掴みました。幼稚園に入ったばかりで、まだ長期休暇は理解できません。ただ、「また帰ってくるよ」の言葉を信じてバイバイしました。「大丈夫、約束したもん。絶対また帰ってきてくれる…!」

アブラハムがイサクを神様にささげる決心をしたときも、子どものような素直な心でただ神様の約束を信じて決心しました。イサクが誕生してからの幸せな日々が、突然プツっと音をたてて途切れたような、そんな瞬間も、アブラハムの心には神様への信頼が満ちていました。出発の朝も、その信頼は揺るぎませんでした。「大丈夫、神様は必ず約束を守られる。必ずイサクと一緒に帰って来る…!」

grape vine and a sunrise

私たちの人生には、2つの種類の試練が訪れます。1つは、ヨブの試練のような、神様に許可された悪魔からの試練。もう1つは、神様ご自身が与えられる試練。後者は、私たちの内のBetterな枝によってBestな枝が邪魔されるとき、Betterを数本、刈り込みされる神様の御わざです。これによってBestな枝は豊かに実を結ぶようになるのです。

アブラハムの心も、Betterな枝を刈り込みされて、神様への信頼がますます揺るがないものにされました。そして、Bestな枝が豊かに実を結ぶように、アブラハムも子孫が豊かに繁栄することを改めて約束されたのです。

イサクはアブラハムにとって希望そのものでした。これだけは手放したくないと握りしめる唯一の希望だったかもしれません。でも、本当の希望は、恵みの源である神様ご自身にあるのだと、アブラハムは再確認しました。神様の刈り込みは時に辛く思われるものですが、その痛みは祝福の前ぶれなのだと思うと、喜ばしいものへと変えられます。

Application:神様の試練は、失望に終わることがないという希望をもって乗り越えます…!

わたしの枝で実を結ばないものはみな、父がそれを取り除き、実を結ぶものはみな、もっと多く実を結ぶために刈り込みをなさいます。

ヨハネ15章2節
a man looking up at a starry sky

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