Book Review 「心を解き放たれて」

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「心を解き放たれて 神のイメージ、私のイメージ 」
著者:三森 加寿子
発行:イムマヌエル総合伝道団出版局
頁数:126頁

おすすめ度:

Rating: 5 out of 5.

この本は、15年ほど前に頂いた本で、私がとても大切にしている本の中の1冊です。久しぶりに読み返し、改めて感動しました。中古品ですが、Amazonでも販売しています(*^^)v

本の紹介

ボリビアで宣教活動をされている著者が、分裂症やうつ病などの重い症状に悩む一人ひとりと出会い、キリストの心に根差して解決を見出してゆく、カウンセリングの本です。

悩みを抱えた人に対する、キリストのアプローチはどのようなものだったかを、福音書を通して振り返ります。痛んだ心を折ることなく繊細に、でも大胆に解いていく主イエスの心が明かされてゆき、自分の勝手な思い込みを捨て、神の目で問題を見る鍵を教えられます。

two people holding each other's hand

私自身、悩みを抱えて訪れる人々の心を解き放つ、主イエスのようになりたいと切望していると同時に、自分自身がクライアントのように問題を抱えた一人のようでもあり、そうでありながら、たとえに出されるパリサイ人の一面にも気づかされました。ページをめくる毎に目が開かれてゆき、人間の心の深層にある複雑な心理と、キリストの心に溢れる恵みに満ちた真理の洞察に、ただただ圧巻です。

聖書の言葉は、本来は人の心に命を与えるものですが、使い方、捉え方によっては、自分や周りの人を縛り上げ、コントロールして苦しめるものにもなりうるのだということも教えられます。

私の心にパリサイ人は隠れていないだろうか、生い立ちの中で受けた傷は、主イエスによって癒されてきただろうか、私はキリストの心を本当に理解しているだろうか、と、様々な思いに心動かされました。傷の深さ、問題の広がりにこそ差はあれ、誰もがこのキリストによる解決と慰めを必要としているのだ、ということも教えられました。

girl thinking while looking out the window

深い心の傷の癒しを必要としている方、痛む心をどうして良いかわからない方、クリスチャンとして正しいはずの自分の歩みが他の人を傷つけているのではないかと感じている方、思い込んだ信仰によって自分を縛り上げて苦しんでいる方、問題に傷つき悩む人を理解したいと願っている方には、特におすすめの本です。

読み終えた後、心に広がった青い空に、清々しい風が吹きました。狭く固執した考えを打ち砕く本書は、タイトルの通り、完全に心を解き放つ1冊です。

著者の紹介

宣教師として、夫とともにインドのベテル農場や南インド聖書神学校で農業指導に当たり、さらにアメリカ・ポートランドにあるウェスタン・セオジカル・セミナリーで学んだ後、ボリビアのサンタクルスにて宣教活動に当たる(本書あとがきp.125参照)。

心に残った言葉

エレミヤ書に「耕地を開拓せよ、いばらの中に種をまくな」(4:3)とありますが、み言葉の種がまかれる前に荒れ果てた心は耕され、癒される必要があります。イエス様は、まさにそのことをサマリヤの女にされました。私も含めて多くの悩める人々が神に愛され、受け入れられているという存在価値を知って初めて、いばらのようにはびこる劣等感や、さまざまな罪らしきものに悩んでいる真の自分と向き合うようになります。そこですべての罪の根となっている神様との関係における罪深さに気づかされ、真剣に救いを求めるようになるのは不思議なことです。(「心を解き放たれてー神のイメージ、私のイメージ/三森加寿子 著/P.25」抜粋)

クリスチャンになってからも、霊的にベストと思える生き方をしようと気負い過ぎて、やがてあたかもベスト圏内にいると錯覚し、セカンドチャンス、セカンドベストに生かされている人々が見ているものを、見ることができなくなっていることはないでしょうか。神は逆説を語ることにより、私たちに神を神の位置に、人を人の位置に置くことを教えてくださいました。そして、人間の常識には逆説と響いたことが、もはや逆説ではなくなる世界に導こうとしておられるのです。(「心を解き放たれてー神のイメージ、私のイメージ/三森加寿子 著/P.124」抜粋)

a mug of tea sitting on a pile of books by a window
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